坊主の私1

2026.7







美容師をしていると、「髪型自由でいいですね」と言われることがあります。

確かにその通りかもしれません。

ただ、私の場合は少し自由すぎて
18歳の頃から気付けば5年以上坊主です。

美容師といえば、艶のあるロングヘアや
綺麗なボブ、デザインカラーを楽しんでいるイメージを持たれることが
多い気かもしれません。

その中で私は坊主です。


初めて会う方には高確率で驚かれます。

たまに「何かあったんですか?」と心配されることもあります。

何もありません。

元気です。
ただ坊主が好きなだけです。

とはいえ、一言で坊主と言っても実はかなり
奥が深い世界です。

坊主じゃない人からすると全部同じに見えるかもしれませんが
私の中には明確なこだわりがあります。

それが「2.7ミリ」です。

3ミリでもなく、2ミリでもなく、2.7ミリ。
なぜ2.7ミリなのかと聞かれると

上手く説明はできません。

ただ、その長さの時の自分が一番しっくりくるのです。

鏡を見た時に「ああ、これこれ」と思う。

服を着ても、仕事をしていても、写真に写っていても、全部がしっくりきます。

逆に少し伸びてくると、なんだか違和感があります。
もちろん他の人から見たらほとんど分からないレベルです。

でも自分では分かるんです。
坊主の世界は意外と繊細です。
数ミリの違いで印象も気分も変わります。

そして少し不思議なのですが、私は坊主が伸びてくると
戦闘能力が下がる気がしています。

もちろん本当に戦うわけではありません。
でも仕事への集中力だったり、
気持ちの切り替えだったり、自分らしさだったり。
そういうものが少しずつ鈍くなる感覚があります。

だから定期的に刈ります。

頭を刈るだけで全ての背筋が伸び、気合いが入ります。
単純ですが、本当にそんな感覚があります。

美容というと、長い髪を綺麗に維持したり
カラーやパーマで変化を楽しんだりするイメージがあるかもしれません。
もちろんそれも美容の大きな楽しさです。

でも私は、カラーやパーマだけが美容ではなく
自分を整えることそのものが美容だとも思っています。

私にとっての「整える」が
たまたま2.7ミリの世界だったというだけなのかもしれません。











natsuki