私が出会った街 後編
2026.8
当時は、「なんとなく好きだな」と思って通っていました。
でも美容師になった今、その理由が少しずつ分かるようになってきました。
私は昔から、完成されたものよりも
その人が積み重ねてきた背景に惹かれることが多いようです。
どんな音楽を聴いてきたのか。
どんな服が好きなのか。
どんな空間で暮らし、どんなものを大切にしているのか。
そういう積み重ねが、その人らしさをつくっていると思っています。
美容師という仕事も同じです。
髪型だけをデザインするのではなく
その人の生き方や空気感まで含めて一つのスタイルになる。
だから私は、お客様の「好き」を知る時間が好きです。
それはきっと、横須賀でたくさんの人と出会えたから。
自分のブランドを立ち上げる人。
好きなものだけを集めて店を続ける人。
アンティークを愛し、その価値を次の世代へ繋げる人。
「こうあるべき」ではなく、「自分はこれが好きだから」という理由だけで
生きている人たち。
その自由な姿に、10代の私は何度も勇気をもらいました。
その自由な姿に、10代の私は何度も勇気をもらいました。
流行は変わります。
でも、本当にかっこいいものは、案外ずっと変わらない。
だから私は今でも、時間ができると横須賀へ向かいます。
新しい刺激を求めるというより、自分の感性を確かめに行くような感覚です。
東京で過ごしていると、知らないうちに視野が狭くなることがあります。
そんな時、横須賀を歩くと時間がゆっくり流れ
自分の「好き」を思い出させてくれる。
私にとって横須賀は、ただ遊びに行く街ではありません。
10代の私に、カルチャーやアートの面白さを教えてくれた場所。
そして、自分らしく生きる人たちと出会わせてくれた街です。
美容師として感性を磨き続けたいと思う今も
その原点はきっと、あの街にあるのだと思っています。
natsuki


