田名網敬一 記憶の冒険

2024.11









prahaのお客様が素敵な機会をくださり先日、国立新美術館で田名網敬一さんの展示にお邪魔させていただきました。

写真でしかみたことがなかった作品が実際に目の前に現れた時、色鮮やかでユートピア的な世界に圧倒されます。

数多くの作品がありましたがtwiggyの絵とアニメーション制作の作品が特に目に留まりました。

田名網さんは幼少期に体験した戦争で死というものが常に間近にある時代を生きてきています。

戦後にアメリカ文化が大量に日本に浸透していくのと同時に自由で華やかで豊かなアニメーションに魅了され40歳をすぎた頃、結核にかかり死が常にまとわりついてくる悲しみや苦しさ戦時中の死にゆく人々の恐怖に取り憑かれた経験が田名網さんの作品に大きな影響を与えたといいます。

カラフルで可愛い作品の中にも力強さ、怒り、戦争の悍ましさや、悲しみが伝わってきました。

問題視されている世界各国の戦争について文章ではなくアートで見る人を深く考えさせる素晴らしい作品を残して最後を迎えた田名網さん本当にかっこいい生き様だったと思います。



suzu